紅型(びんがた)とは?
投稿日:2024年2月9日 (最終更新日:2025年12月23日)
着物にはさまざまな柄がありますが、「紅型(びんがた)」という言葉はご存じでしょうか?今回は沖縄の伝統的な染色技法の紅型について解説していきます。
1.紅型(びんがた)とは
紅型(びんがた)は、沖縄県を代表する伝統的な染色技法の染物のことを言います。日差しの強い南国沖縄ならではの色鮮やかさ、大胆な配色が特徴です。図柄も花鳥風月が華やかかつ力強く描かれており、眺めているだけで南国の大自然がそこにあるような気がしてきます。紅型には日本的な優美さだけではなく、中国的な豪華さも融合されており、特有の雰囲気が感じられます。
紅型の語源となっている「紅」とは紅色や赤色に限らず、すべての色を意味しており、「型」はさまざまな模様や柄の染めを意味します。そのため「紅型」は「多様な色で染められた染物」という意味になります。
紅型は、他の着物ではあまり見られないようなはっきりとした鮮やかな色使いが特徴的です。また、紅型の魅力には鮮やかな色彩や、大胆な配色、図形の素朴さが挙げられます。他の着物とは違った印象を受けるので紅型は人と被りたくない人や、個性的なデザインが好きな人にとてもおすすめです。
2.紅型の歴史
紅型の発祥については、現在でもはっきりとした記録がなく、大体は14、15世紀ごろからと推定されています。
かつての琉球王国は近隣諸国と敵対することなく交易を行っていました。15世紀前後に盛んに行われていた交易の取引でもたらされた染色技法を取り入れ発達したものが紅型と言われています。例えば、インド更紗やジャワ更紗、中国の花布と言った染物の取引も多数あり、紅型はそれらの影響を色濃く受けたのではないかとされています。この頃の紅型の多くは王族や士族のための衣装に作られていました。
17世紀になると薩摩による琉球侵攻が起こります。この琉球侵攻により残念ながら、琉球びんがたの型紙の多くは焼失したか、持ち去られたと考えられていますが、紅型は衰退することなく18世紀頃までに現代ある紅型の様式へと徐々に確立されていきました。
19世紀後半になると、王制が解体されると同時に発展した紅型も衰退していきました。しかしながら、終戦直後の混乱した社会の中にあっても、継承者だけでなく数多くの人によって琉球びんがたは復興され受け継がれてきました。自然を愛し、鮮やかな色彩を愛する琉球の人たちが、大切に丁寧にはぐくんで来た、伝統工芸です。そして現在では、沖縄県の無形文化財や国の伝産品に指定されています。
3.紅型の染色方法
紅型は、大きく分けて「型染め」と「筒抜き」2種類の技法で描かれています。
紅型の模様を描く際に型紙を使用して染める方法のことを言います。着物を制作する場合は主に型染めの染色方法が用いられます。
型染めとは反対に、型紙を使用せずフリーハンドで紅型の模様を描く方法です。こちらは、大きな作品を作る際に使用されることが多いようです。
4.紅型の種類
そして紅型にはいくつか種類があります。
沖縄の伝統的な琉球びんがた。一般的な染物には染料が使用されていますが、琉球びんがたの場合は顔料と天然染料による独自の彩色の技法を用いています。模様も、沖縄の豊かで美しい自然や生き物、景色の柄などが取り入れられることが多くあります。
京紅型は京都の染料を使用して染められた紅型のことです。京紅型の場合は、友禅染の染料で染められることが多く、はんなりとした美しい色合いをもつものが多いです。
琉球びんがたと異なる特徴としては、染め1色に対して1枚の型紙を使用することが特徴的です。柄によっては型紙を数百枚使用することもあります。江戸紅型は、落ち着いた渋めの印象を与えるものが多くあります。
5.琉球びんがたについて
紅型の代表である琉球びんがたは、沖縄の地で生まれ育った唯一の染物です。また、京友禅や加賀友禅、江戸小紋と並ぶ日本の代表的な染物のひとつです。琉球びんがたは、今現在でも昔から変わることなくすべての工程を手仕事で行っており、職人は制作に使用する道具を作ることから始めています。ここでは有名な琉球びんがたができるまでをご紹介します。
■図案
デザインを考え、図案を作成していきます。
■型彫り
型紙の下に乾燥させた島豆腐(ルクジュー)を下敷きとして置き、型紙を彫る小刀(シーグ)で柄を彫り進めていきます。
■型置き
型置き台の上に生地を張り、型紙をのせ防染糊を置いていきます。型紙の彫り落とされた部分に糊が施され、生地に文様が型附けされていきます。型附けとは、布面に型紙を置いてその上から防染糊をヘラでしごく方法のことを言います。糊は繊細なので少しの力の違いで線が太ったり潰れたりしてしまいます。そのため、型置きは仕上がりが決まる大事な工程になります。
■色差し(配色)
糊が乾燥したら、一色ずつ手作業で色を差していきます。色差しの順序には決まりがあり、朱など赤系統の暖色系から順番に、次第に寒色系を差していきます。
■隈取り
隈取りは色差しや配色の後に、文様の部分に陰影をつける工程のことを言います。これは「琉球びんがた」の特徴であり、独特の技法です。色差し筆と隈取り筆の2本で行われます。色差しの色によって隈取りする色に決まりがあり、隈取りでは立体感や遠近感、柔らかさを表現することができます。
■蒸しと水元
配色の後は、90度で1時間ほど蒸し、色を定着させます。蒸した後は、生地に乗っている糊を残さないようにふやかし、きれいに洗って落とします。
■糊伏せ
地染めを行う前に、洗い終えた生地の柄の上に防染作業を行います。地色を最後にかけるため、染料を乗せたくない柄に施していきます。
■地染め
背景の地染めです。柄配色には顔料を用いていますが、地染めには染料を使用します。
■蒸しと水元
再度、蒸しと水元を行います。約1時間蒸した後、生地に施した防染糊や余分な染料、顔料、薬剤などを洗い落としていきます。一定時間水に浸すと自然に糊が柔らかくなり、布から遊離していきます。生地に余分なものが残らないように何度も水をかえて行います。
■乾燥
洗った生地を張り出して乾燥させます。
蒸気をあててしわを伸ばしたり、幅を整える湯のしを行えば完成です。
6.まとめ
他の着物にはなかなかない独特な雰囲気の美しい色鮮やかな「紅型」、興味のある方はぜひ京都かしきもののホームページからご確認くださいね。京都かしきものではお宮参りの祝い着(産着)、卒業式袴、振袖にて紅型の商品をご用意しております。
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| 橙地に紅型の花車と鴛鴦の祝い着 | 黄色地に紅型風の花鳥・紺袴 |
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