着物の雨対策と濡れてしまった時の対処法についてご紹介
着物でお出かけする予定があっても、当日が雨予報だった場合、水濡れや雨によるシミ・泥はねが気になり着物を着ることを躊躇してしまう方も少なくないでしょう。水によるダメージは着物が傷む原因の一つですが、きちんと対策をすれば雨の日でも着物を楽しむことができます。また着物で出かける日の雨対策の方法と併せて、水濡れや泥はねの基本的な対処方法も知っておくと安心です。
本記事では、大切な着物をできるだけ濡らさないための雨対策の方法や雨に濡れてしまった時の対処方法とメンテナンスの仕方、レンタルした着物を雨で濡らしてしまった場合の対処方法をご紹介します。本記事を読んでよりよい対策方法を知り、着物で雨の日のお出かけを楽しみましょう。
1.着物を濡らさないための雨対策
雨が降っていても着物でお出かけを楽しむために、事前にしっかりと雨対策をしておくと安心です。
一般的に、雨の日に着物で出かける場合は、できる限り徒歩での移動を避ける、歩く際は小さな歩幅で歩いて泥はねを防ぐなどの方法がありますが、ここでは専用のアイテムを使った効果的な雨対策をご紹介します。
【着物用クリップ】
着物用のクリップは、着物の裾を上げて固定して水濡れや泥はねを防ぎます。一般的なクリップと比べて着物に痕がつきにくいのが特徴です。
【雨コート】
雨コートは、水濡れに強い生地で作られた着物用のレインコートです。上下一体型で急な雨でも羽織りやすい「一部式」と、上半身だけ着るなど柔軟な着方ができる上下分離型の「二部式」があります。
【大きめの傘】
着物は裾が長く帯の厚みもあるため、体全体を覆う大きめの傘を選びましょう。一般的なサイズより大きい65センチメートル以上のものだと安心です。
【雨草履や草履カバー】
草履に雨よけカバーが付いた雨草履や、取り外しができる草履カバーを準備しておくと足元の雨対策ができます。足元は濡れやすいので、撥水加工がされている足袋と併せて履くとより安心です。
2.着物が雨に濡れてしまったらどうすればよい?
急な雨で思いがけず着物が濡れてしまった場合の応急処置を知っておくと、慌てずに正しい対処ができるでしょう。
着物のとてもデリケートな生地でつくられているため、なるべく早めに水分を拭き取ります。乾いたハンカチや手拭いを使って優しく叩き、押し潰したり擦ったりしないよう注意し水分を吸収します。その際、ハンカチや手ぬぐいを2枚持っておくと、着物の裏から当て布として使用できて便利です。
下記3つのアイテムは着物を傷める可能性があるため応急処置での使用を控えましょう。
・色物の手ぬぐい・使い古したタオル・おしぼり
色物の手拭いは、水分で色が落ちて着物に色移りする可能性があります。白いガーゼハンカチや手ぬぐいを持ち歩くとよいでしょう。
何度も洗濯をして繊維が固くなったタオルだと、着物の生地を傷めて毛羽立ちや色はげの原因になるため使用を控えましょう。
おしぼりに含まれている香料や薬品で着物が変色してしまう可能性があるため使用を控えましょう。
3.雨で濡れしまった着物のメンテナンス方法
雨で濡れた着物の正しいメンテナンス方法にはどのようなものがあるか知っておきましょう。
雨で濡れた着物をそのままにしておくと、生地が傷むのを早めてしまったり色褪せたりする原因になります。自宅に帰ったらなるべく早くメンテナンスに取り掛かりましょう。
まずは、着物用のハンガーにかけ、明るい場所で着物全体の泥はねや水濡れの有無、汚れの程度をチェックしていきます。特に湿っている部分があれば、乾いたガーゼハンカチや手ぬぐいで軽く叩いて水分を取り除きましょう。
次に、エアコンのドライ機能やサーキュレーターなどを使い、室内干しで着物を乾燥させていきます。乾いたように見えても、湿気を含んでいるとカビやシミの原因になるため、2〜3日程度、風通しのよい部屋で直射日光を避けて陰干しをしましょう。また、着物の生地を傷める可能性があるので、ドライヤーは冷風であっても使用しない方が無難です。
小さな泥はねは、着物をよく乾かしてから対処するとメンテナンスがしやすいです。泥はねの部分を裏から指で優しく叩き、繊維の奥に入った泥を取り除きます。それでも落ちにくい場合は、着物専用のブラシを使用して泥はねの部分を軽くブラッシングして汚れを落とします。
もし、水濡れや泥はねの範囲が広く、自分でメンテナンスすることが難しいと判断する場合、購入元に相談するか、着物専門のドライクリーニングに出すなど早めの対処を心がけましょう。対処が遅れると着物の状態を元に戻せなくなる可能性が高くなります。
4.レンタルした着物を雨で濡らしてしまったら?
レンタルした着物が雨で濡れてしまった場合、どのように対処するのが正しいのでしょうか。
レンタルした店の契約内容にもよりますが、水濡れや泥はねなどの汚れが修復できないほどの範囲だと修繕費が実費になるケースもあります。トラブルにつながる恐れがあるため、汚れができてしまったとしても自己判断でクリーニングに出さないようにしましょう。個人の判断によるシミ抜きの処理も、着物を傷める原因につながる恐れがあるので、まずはレンタルした店に相談するようにしましょう。
着物をレンタルする日が雨だと事前に分かっている場合は、店が提供する保証パックに入っておくと安心です。
また、雨の日はできるだけポリエステル素材の着物を選ぶようにしましょう。
ポリエステル素材は丸洗いができるほか、正絹素材の着物よりも収縮率も低いため雨の日でも気負うことなく着ることができます。
京都かしきものでは、レンタル商品に無料で「安心パック」が付いています。著しい汚れや傷みは適用対象外ですが、軽い水濡れや泥はね、汚れなど修繕可能な程度であれば追加料金が発生せず安心です。返却時のクリーニングも必要ないので、雨の日でも安心して着物を楽しめるでしょう。
5.まとめ
本記事では、大切な着物を濡らさないための雨対策の方法や、雨に濡れてしまった時の対処方法とメンテナンスの仕方、レンタルした着物を雨で濡らしてしまった場合の対処方法をご説明しました。正しい対処法を知っていれば雨の日も自信を持って着物を着こなすことができます。本記事を参考にして、雨の日も着物のお出かけを楽しみましょう。
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