振り袖を着ると苦しいときの解決方法は? 苦しくならないコツを解説
投稿日:2025年1月7日 (最終更新日:2025年2月12日)

成人式で着る機会が多い振り袖は、着用中に苦しさを感じることは珍しくなく、体調次第ではめまいや貧血を起こすこともあります。しかし、着付け方法を工夫すると振り袖を着ているときの苦しさを回避することが可能です。本記事では、振り袖を着ていて苦しくなる理由や苦しさを軽減するための着付け方法、振り袖を着た後に苦しくなった場合の対処方法を解説します。
目次
1.振り袖を着ると苦しくなるのはなぜ?

振り袖は洋服と比較すると、着ていて苦しくなることが多いものです。これは、振り袖を含む着物の多くがボタンやファスナーなどを使用せず紐や帯で着物や帯を固定することが理由です。特に振袖など若い女性が着用する場合は帯を締める位置も訪問着などと比べて高い位置で締めます。そのため特に振袖は他の着物と比べると、より苦しいと感じやすいかもしれません。しかしながら着物を苦しくならないようにゆったりと着付けてしまうと、少し体を動かしただけで帯が下がってきて着物がはだけてしまったりして着崩れてしまいます。そうならないためにしっかりと紐や帯で固定することが必要です。そしてその分振り袖の締め付け感が強く、どうしても苦しく感じてしまうのです。
2.苦しいと感じないための着付けのコツ

振り袖を着るにはしっかりと帯を締める必要があるので、洋服よりも苦しく感じやすいでしょう。しかし、着付けを工夫すれば苦しさを軽減できます。振り袖を着たときの苦しさを少しでも和らげるためには、以下のコツを押さえて着付けをしてもらいましょう。
2-1 和装用の下着やノンワイヤーのブラを着用する
着物を着る際は、ボディラインを拾わず、寸胴な形が理想とされます。また着崩れを防ぐためにも胸をできるだけ平らになるように押さえ付けます。胸の周りを胸ひもで締め付けることもあり、ワイヤー入りのブラを着用していると痛かったり苦しく感じるため、ワイヤー入りのブラは避けましょう。振り袖などの着物を着る際は、専用の和装用ブラが適しています。一般的なブラなら、体への締め付けが少ないノンワイヤーブラやスポーツブラを準備しておくのもおすすめです。
2-2 空腹状態を避けて着付けをする
気を付けたいのは、空腹状態で振り袖を着付けしてもらわないことです。胃は食べ物が入ると膨らみ、消化していくにつれて徐々に縮みますが、空腹状態では胃は小さいままです。その状態で振り袖を着付けると、ゆとりがほぼない状態で体が締め付けられるため、食事をしたり飲み物を飲んだりすると苦しさを感じやすくなります。そのため着付け前に軽食程度の食事をしておくことが大切です。食事をしておくと胃が適度に膨らみ、消化が進むと胃が縮んで多少のゆとりが生まれるので、空腹時よりも苦しさを軽減できるでしょう。
また、空腹の状態で体が締め付けられると、脳に送られる血液量が一時的に減り、めまいや貧血を起こすこともあるので注意しましょう。日中に成人式や結婚式などが開催される場合、着付け開始時間がどうしても朝早くなってしまうこともあるでしょう。その場合でも空腹状態を避けるため朝食をとるようにしましょう。
2-3 肺を膨らませた状態でひもを結ぶ
肺は呼吸によって伸縮する臓器です。肺は息を吐いたときに縮み、息を吸ったときに膨らみます。そのため、息を吐いたタイミングで帯を締めると、呼吸するたびに苦しさを感じてしまうでしょう。
呼吸の際に感じる苦しさを軽減するためには、胸周りを押さえる胸ひもを締め付ける際に、息を吸って肺を膨らますのがポイントです。こうすることで胸の周りに余裕が生まれ、長時間振り袖を着ていても苦しさを感じにくくなります。
2-4 結び方を工夫してもらう
着物を着るために腰紐や伊達締め等で着物を固定します。腰紐や伊達締めは布製であってもひも状のものなので結び方によっては結び目が体にあたったり食い込んだりして傷みが生じる場合もあります。一度結んでしまうと簡単には結び直しができないため着付けをしてもらう際に痛くない結び方になるようお願いしましょう。
具体的には、大きく結び目ができるような結び方ではなく、出来るだけ平らになるように結んでもらうようにしましょう。
3.着た後に苦しくなったときの対処方法

着付けの際に苦しくならないように対策をしても、振り袖を着た後に苦しくなることもあり得ます。どうしても苦しくて我慢できない場合は、以下の3つの対処方法を実践してみましょう。
3-1 ひもや帯締めを緩くする
振り袖を着た後に我慢できないほどの苦しさを感じたときは、まず体の締め付けを緩めましょう。その際は、ひもや帯締めを緩めます。帯締めは、両手でつかんでから外側へ引っ張ると緩められます。ひもは、帯揚げの内側にあるひもを外側に引っ張って緩めましょう。ただし、どちらも着物がずれないように固定する役割をしているため緩め過ぎると着崩れの原因となります。ひもなどを緩める場合は少しだけ緩めるのがポイントです。
3-2 帯の位置を調整する
帯で締め付けられてみぞおち付近が苦しいときは、帯の位置を調整します。帯の下部分を持って下方向へ引くと、帯の上部に余裕が生まれて、帯による苦しさが緩和されます。帯を強く引っ張り過ぎると緩み過ぎて着崩れを起こすため、注意しながら調整しましょう。
3-3 どうしても苦しいときは胸ひもを結び直す
ひもや帯締め、帯を調整しても苦しい場合は、胸を締め付けている胸ひもを結び直しましょう。胸ひもを結び直すには、前述したように肺を膨らませるために大きく息を吸ってから、みぞおちを避けて結びます。ただし、胸ひもの結び直しは大幅な着付けの手直しが求められるため、どうしても苦しさが我慢できない場合に行いましょう。
5.まとめ

振り袖を着る際、普段着なれない着物で苦しくなったり、具合が悪くなったりするかもしれない、と不安に感じる方は多いかもしれません。しかし着付け方法の工夫や着た後の対処方法を知っていれば、安心して振り袖を着られるでしょう。成人式の他、結婚式やパーティーなどで振り袖を着用する機会がある方は、今回解説した内容を参考に振り袖を着付けてもらいましょう。
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