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季節ごとに合う訪問着の柄とは? 着物の柄を選ぶときのポイントを解説

訪問着の柄

結婚式や入学式・卒業式、お茶会、そしてちょっとしたお出かけと幅広く使える訪問着は、柄の種類も豊富です。
しかし普段着慣れない訪問着の柄を、どのように選ぶべきか悩んでしまう方も少なくないはず。

そこで本記事では、季節ごとにおすすめの訪問着の柄を紹介します。
せっかくの訪問着を、センス良く着こなしたい、着て恥ずかしくない柄選びをしたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

 

1. 季節ごとに合う訪問着の柄とは? ポイントは季節の先取り

古来より着物は季節を意識して楽しまれてきました。
柄には季節に合わせたさまざまものが登場し、少し季節を先取りした柄の着物を着るのが粋な着こなしとされてきました。
そのため冬には春の花を、春には初夏の花を取り入れるのが季節に合った柄の選び方になります。
 

2. 春に合う柄

立春を越えれば春の柄の着物を取り入れる頃合いです。
優しい色味と華やかに花々が彩られた訪問着を選べば、春らしく華やかで明るい雰囲気で着こなせるでしょう。
 

●桜

桜は古くから親しまれている柄です。まさに春らしく華やかさのある柄ですが、つぼみ、満開、散り際などいくつも種類があります。
2月から実際の桜が満開になる前の3月下旬くらいまで着用できますが、どのような桜が描かれているかによって、
着る時期を変えるとより粋な着こなしができるでしょう。

●牡丹

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」と美しい女性のたとえにされる牡丹は、大きければ40cmもの花を付ける雅な姿から、
着物によく取り入れられる柄です。牡丹が咲くのは4月~6月頃とあって、立春を過ぎて3月の終わりくらいまでの着用がおすすめ。
花車と描かれることも多く、とても華やかに映るため若い方にもぴったりの柄です。

●薔薇

着物の柄としてあまり想像しにくい薔薇ですが、大正期には着物の柄として流行していました。
基本的に季節を問わないモチーフですが、薔薇の開花時期は初夏のため少し季節を先取りした春に着るのがおすすめです。
薔薇は色によって花言葉が違いますので、意味を考えて着こなすのも良いですね。

しっとりとした品格を演出してくれる藤は、幅広い年代に好まれる柄です。
「ふじ=不死」につながると考え、縁起のいい柄として平安時代には公家装束にも使われていました。
こちらも3月の終わり頃まで着られ、結婚式などのおめでたい席にも重宝する柄です。
渋めの色で作られていることが多いため、30代40代の方がかっこよく着こなしたいときにも向いています。
 

桜 牡丹 藤
牡丹

 

3. 夏に合う柄

夏に着る着物は、初夏・盛夏で取り入れる柄を変えるのもおすすめです。涼しげに描かれている柄を選ぶようにしましょう。
 

●紫陽花

紫陽花は4月~6月上旬の初夏に調度いい柄です。
長い梅雨を耐え、小さな花(ガク)がたくさん集まって大輪を咲かせることから、辛抱強さや家族団らんの意味合いを持ちます。
葉も大きい紫陽花は、花の華やかさだけでなく葉とともに大人っぽい雰囲気に描かれることもあり、構図によってとても印象の変わる柄でもあります。

●杜若(かきつばた)

杜若は濃い紫色の花びらに筆で描いたような白い線が入っているのが特徴です。
杜若が単独で描かれているものは5月~6月初旬(初夏)に着るのがおすすめとされています。
また流水とともに組み合わされたものもあり、夏の着物のモチーフとしてよく用いられます。

●朝顔

浴衣でよく見かける朝顔は、絽の着物など7月8月に着用する薄物とも相性の良い柄です。
青や紫の花は夏らしく、涼しげに映るため夏に取り入れたい柄ですが、季節を先取りする意味合いなら、
盛夏ではなく6月から7月いっぱいまでに着用する柄と考えておくとよいでしょう。

●波柄

波柄が描かれた訪問着は、涼しげに見えるため夏に着るのがおすすめです。
波は繰り返し永遠に寄せては返すものです。そのため永遠や不滅、誕生、長寿などの意味があります。
激しいものや穏やかなものなどさまざまな波の種類の柄があります。
 

杜若 朝顔 波
杜若 朝顔

 

4. 秋に合う柄

薄物から単衣に衣替えする頃には、柄も秋に合うものを考えましょう。紅葉や秋の花々は、春とはまた違った華やかさや落ち着きを演出してくれます。
 

●萩

萩は残暑が残る(8月8日~9月初旬頃)に着ることで、少しずつ涼しくなる秋を先取りすることができます。
3つの小さな丸い葉が印象的で、ピンクや白、紅紫色をした花をつけます。萩は花をたくさんつけるため、繁盛の縁起物とされています。

●菊

菊は「長寿」を象徴する花で日本では古くから愛用されています。
菊を描いた模様には菊の丸、乱菊、菊水など様々なデザインや形式があります。
格調高い花柄であるだけではなく、長寿を意味するおめでたい花ということから、吉祥文様でもあります。

●紅葉

日本ならではの四季の象徴とも言える紅葉は、訪問着の柄としてもよく映える柄です。
早い地域で紅葉の見頃は10月頃から始まるため、おおむね夏の終わりから10月初頭までを目安に用いるとよいでしょう。
ただし、紅葉は組み合わせる柄によって合う季節が変わります。
例えば青楓が入っている柄なら5月頃の初夏向けです。桜や花筏とともに描かれているものは、春をメインに通年着用できます。
鹿や紅葉の名所竜田川など秋を象徴する柄とともに描かれているものは、秋の着物柄として選ぶのがおすすめです。

●桔梗

落ち着いた青紫の花が大人っぽい雰囲気を演出する桔梗は、厄除けや開運の意味を持つとも言われており浴衣などでもよく描かれる柄です。
桔梗は6月頃から10月頃まで長く楽しめる花で、実際は7月8月が最盛期とされています。
しかし、秋の七草にも読まれているように元々は秋の花で、着物の柄では元来の桔梗の開花時期に合わせて9月10月頃に用いるのがおすすめです。
 

萩 菊 紅葉 桔梗
紅葉 桔梗

 

5. 冬に合う柄

どんよりとした天気も多く、自然の花々が少なくなる冬は気分も暗くなりがちです。
そのため着物の柄はあえて華やかなものを選んで、明るい雰囲気にするのがポイントです。お正月を意識したおめでたい柄もよいでしょう。
 

●南天

「難を転じて福となす」という語呂合わせから厄除けの意味合いがある南天は、縁起が良く新春をイメージするものとして、冬に着用する着物やおめでたい席の着物の柄でよく見られます。10月から12月頃に着るのがおすすめですが、お正月の着物にも用いやすい柄です。

●梅

梅は春一番に咲く花であり、春の到来を告げる花として愛好されている柄です。
1年の始まりのお祝いの場であるお正月などに着られることが多いです。
梅の花には捻梅や梅鉢、裏梅など様々なデザインがあります。

●椿

椿には永遠の美しさや魅力、厄除けなどの意味合いがあります。
近年ではモダン柄として抽象的に描かれることも多い柄ですが、とてもポピュラーで訪問着でもよく見られます。
椿の花は品種によって咲く時期が大きく異なり、早いものは10月頃から、春咲きとなると3月から4月頃に咲きますが、着物の柄としては春咲きの椿をイメージして、1月2月頃に着用するのがよいでしょう。

●松竹梅

松竹梅はおめでたい柄のため、初詣に着用する着物にも取り入れやすい柄です。
結婚式に着ていく訪問着の柄にもぴったりで、さまざまな年代の方が着用できます。基本的には通年身に付けることのできる柄です。
 

梅 椿 松竹梅
椿 松竹梅

 

6.季節を問わずに着られる柄

着物の柄の中には季節に関係なく、年間通して着ることができる柄もあります。
やっぱり季節の柄がよくわからない、オールマイティに着こなしたいという方におすすめです。

扇柄

扇は末広がりの形から「末広(すえひろ)」とも呼ばれ、繁盛・開運のモチーフです。
扇が開かれているものから閉じられているものなど、デザインも豊富です。

扇に華が描かれているものを「花扇(はなおうぎ)」と呼んだり、扇に張る紙だけがデザインされた「地紙(じがみ)と呼ばれる柄も。

熨斗柄

熨斗柄の着物はおめでたい柄として通年着ることができます。

のし(熨斗)は元々、干したアワビが起源となっています。 日本では古くから、干しアワビが縁起物とされており、結納品、引き出物に添えられるようになりました。
帯状の熨斗の中には草花が華やかに配置されて描かれることが多くあります。
江戸時代から人気の柄で、現在もおめでたい柄として着物や帯に用いられています。
熨斗には「束ね熨斗」「あばれ熨斗」の文様があります。

宝尽くし

宝尽くしの着物はおめでたい柄として通年着ることができます。お正月に着るにもピッタリの柄です。

宝尽くしは中国に由来する宝物を集めた柄です。
室町時代の末期頃からおめでたい柄として定着してきました。
時代や地域等によって描かれるモチーフは多少異なっています。

モチーフには「打ち出の小づち」や「鍵」「七宝輪違い」「宝珠(ほうじゅ)」など様々なものがあります。

宝相華

宝相華は正倉院に由来する柄です。

宝相華とは華麗な花という意味で、唐草模様の一種です。
描かれている花は架空の花々で、牡丹・石楠花(しゃくなげ)・芍薬(しゃくやく)・ザクロ・芙蓉(ふよう)などをモチーフにしたと言われています。

 

花扇 熨斗 宝相華
花扇 熨斗 宝相華

 

7.結婚式におすすめの柄とタブー

着物には「絶対にこうしなければいけない!」と言ったルールはないものの、結婚式などのお祝いの場で不快な印象を与えないような柄選びをおすすめいたします。
結婚式に着物を着用する際のマナーを知らずに着物を着てしまうと招待してくれた方にも迷惑が掛かってしまったり、恥ずかしい思いをしてしまう可能性もありますので、事前にチェックしておきましょう。

結婚式におすすめの柄

結婚式にお呼ばれしたときにおすすめの柄は以下の柄がおすすめです。

扇柄 貝桶 松竹梅 御所車 鴛鴦(おしどり) 鶴 花丸紋 など

 

結婚式には避けた方が良い、タブーとされる柄

結婚式では「散る」「落ちる」など、マイナスイメージを与えてしまう縁起の悪い柄は避けるようにしましょう。
例えば、「散る」というイメージの桜、見ごろを過ぎると花が「落ちて」しまう椿等はできる限り避ける方が良いようです。

また、蝶も「ヒラヒラとあちこちの花に移る浮気ものである」といったイメージから、できたら結婚式には避けた方が良い柄の一つに加えられます。

しかしながら、桜の他にたくさんの花が描かれていたり、図案化されていれば問題ないとされています。
上記の柄にも、縁起の良い意味が込められていますので、使用されているメインの柄が桜や椿・蝶でなければ着用できると考えても良いでしょう。

 

8.まとめ

訪問着を着るときは、季節に合わせた柄を選ぶのがおしゃれな訪問着の着方です。
とはいえ、あまり堅苦しく考える必要はないため、自分の好みや着ていく場所に合わせてそのときのフィーリングで選ぶことも大切。

目上の人が多い場所に出かけるときには、季節を先取りした着物ならではの着こなしを、
友人同士でお出かけするようなカジュアルなシーンでは好きな柄を選ぶのもよいでしょう。
美術館やお芝居を見に行くのなら、見に行くもののテーマに合わせて柄選びをするのもおすすめです。

訪問着の華やかさを活かせる素敵な柄を選んで、お出かけを楽しんでください。
ただ、季節によってたくさんの柄の着物を揃えて、管理をすることはとても大変です。
そんな時は気軽にお好みの柄の着物をレンタルしてみてください。京都かしきものでは様々な柄の訪問着を準備いたしております。
 
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この記事を監修した人
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越子(えつこ)

着物に携わること50年。着物の仕入れやコーディネート・着付け・リメイクまで幅広くこなします。自分の着付けはもちろん、友人や親戚から着付けを頼まれることも。 趣味は友達と着物で京都散策をすること。 お抹茶と和菓子が好きです。
◆資格・免許◆日本和装協会認定資格/染織補正士/きもの文化検定/和裁技能士

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